病院事務の仕事ってどんなことするの?

病院事務の仕事がどんなものか知りたい方に向けて書いてます。経験談をもとにしているので、病院によって違うと思いますが、参考にしてもらえると嬉しいです。

病院の事務職って何するの?

 

病院の事務職には種類があるよ

 

病院の事務職には大きく分けて2つの種類があります。

1、総務課
2、医事課

他にもあるのですが、今回は人数の比率が高いこの2つを紹介していきます。

 

総務課

まず最初に総務課についてです。
総務課とは、一度社会に出たことがある方であればなんとなくイメージが付くと思いますが、学生の方だとイマイチイメージが付かないと思います。

総務課とは、一般的には会社や組織をまとめたり支えるといった部門で、社員の社会保険の手続き、新入社員の募集・面接対応、備品の管理、社内イベントの企画・運営などを行う部署になります。

病院の総務課は少し違う所があるよ

病院の総務課も、一般企業と同じような手続き関係や備品管理の仕事がもちろんあります。しかし下記の仕事が病院には発生します。

・院内の膨大な量の事務用品、医療品の棚卸
・院内の設備が故障・不調の際の初期対応、修理依頼
・医師との契約交渉
・院内の蛍光灯の取り換え(警備員がやってる所もあり)
・当直勤務(時間外の患者さんの受付や電話応対をします)

 

 

業務の細かい内容を少し説明するよ

総務課の仕事

・院内の備品管理と棚卸
自分の経験談としては、病院の備品(生活用品や事務用品)を発注・配布までを行うという仕事が大変でした。大きい病院だと発注量がかなり多く、発注にも時間がかかるし届いたものを仕分けるのもすごく時間がかかります。
また、備品管理の延長上にある業務として、年に2回あった業務が棚卸です。
何をするかというと、院内のすべての物品の数の在庫を把握し金額に換算する業務です。言葉で言うと簡単ですが、物品の数が大量の為かなり大変です。

 

人事業務

人事の仕事も、病院は少し特殊です。理由は看護師と医師の採用があるからです。病院によりけりだと思いますが、看護師の離職率はとても高く入れ替わりが非常に多いのが特徴です。その為、採用も頻繁にあるのが特徴となりますね。離職率が高い理由として、看護師の仕事が大変ということも理由の1つではありますが、国家資格を持っているため、転職が比較的容易というのも大きいでしょう。

医師の採用に関しては、事務方の役職を持った方が対応することがほとんどです。良い医者も居ますが、態度の大きい方や事務方の話を聞いてくれない方もいる為、対応が難しいというのが一般企業との違いでしょう。

 

・院内設備の故障の際の初期対応
これも病院特有な業務かなぁと思います。病院で設備に関して故障があった際に初期対応をする業務です。具体的に言うと院内の給湯器が壊れた・蛍光灯が切れたなどの際に連絡が入り対応をします。給湯器などの専門的知識が必要なもので初期対応で治せない場合は、業者に連絡をして直してもらいます。蛍光灯が切れた際は逐一交換に行かなければなりません。大きい病院だと頻度が多く大変です。警備員さんがやる病院もあるので一概にこの業務があるとは言えませんが。

 

・当直業務

患者さんの受付や会計は医事課の仕事ですが、自分が勤めていた病院では医事課業務の一部を行う当直勤務がありました。当直勤務とは夜勤の事です。どのような業務を行っていたかというと、病院の最終受付終了後に来る患者さんの受付と会計をやっていました。自分は総務勤務でしたが、この時だけは電子カルテを使っていました。看護師や医師とも連携が必要になる為、覚えるまではかなり大変でした。また、仮眠をほとんど取れない日やお正月の夜勤などもあった為、社会貢献度は高いと感じていましたが、労働環境の改善がこの先必要になるだろうと思っていました。

 

医事課

医事課の業務を紹介します。医事課は病院の窓口や受付で業務を行う部署です。患者さんと直接関わる仕事で、病院で一番多くの患者さんが利用する場所の為、病院の顔となります。その為、コミュニケーション力や臨機応変に対応する力が求められます。

医療事務の資格が無いと働けないというイメージを持たれることが多いですが、資格が無くても働けます。実際に自分が勤務していた病院では、資格が無い方と資格を持っている方が混在していました。資格が無くても長く勤めている方は、有資格者と同等に働いていました。

 

資格を取るメリットは何?

資格を持つメリット

・就活で有利になる
・就職後、すぐに業務が始められる
・知識がある為、対応出来ることが多い
・就職後の勉強量が少なくなる
細かくメリットの解説をします。

 

・就活で有利になる
当然と言えば当然ですが、就活で資格を持っていない人より有利になります。特に医事課に限定して事務職を募集している場合は確実に有利です。また、国立病院や市立病院など待遇の良い病院では資格の有無が大きく影響する場合もあるので、資格を持っていることは大きな強みになります。

 

ただ、民間の大きな医療グループでは大卒の事務職の枠では、資格の有無はあまり影響が無いように思えます。自分が勤務していた病院では大卒で資格を持っている人は1割程度居たかどうかのレベルでした。資格を持って就職されていた方には、専門学校卒の方がほとんどでした。

 

ここだけの話、病院に就職を希望する男性が少ない為、大卒の男性であればほとんど就活で落とされることは無いと思います。(民間の病院では)

 

・就職後すぐに業務が始められる

これも資格を取る大きなメリットです。医療事務の資格では実際に業務を行うことを想定した勉強をする為、就職した際にすぐに業務を始められます。もちろん研修が無いと出来ないですが、無資格の方よりは確実に早く業務に取り掛かることが出来ます。

 

・知識がある為、対応出来ることが多い
医事課では、直接患者さんと関わる為臨機応変な対応が求められます。患者さんからは「病院で働いてるのだから医療の知識あるでしょ!」という前提で話をされることもあります。そんな時でも医療事務の勉強ではある程度の医療知識を学ぶ為、相手の言っていることが理解出来たり、説明をすることなどが出来ます。長年勤務している方だと資格を持っていなくても、豊富な知識を持っていることが多いです。

 

・就職後の勉強量が少なくなる

無資格でも働くことが出来るとお伝えしましたが、医事課では入職後に覚えることがたくさんあります。仕事をしながらでも覚えられますが、勉強をする必要が必ず出てきます。特に点数計算などでは資格の有無は顕著に影響するでしょう。資格を持っていればすでに勉強を終えてきている為、就職後にしなければならない勉強が無資格者に比べ圧倒的に少なくなるでしょう。

病院で働くのに向いている人ってどんな人?

総務課

病院の総務課で勤務することが向いているのは、物事に柔軟に対応出来る人です!

病院では様々なイレギュラーが頻繁に発生します。設備が急に故障したり、備品が急に不足したり・・・  病院は入院している患者さんや診察に来ている患者さんがいる為、総務課の人間が初期対応をしなければならないことがあります。どこの企業でもそうかもしれませんが、病院はその頻度が多い気がします。特に古い病院は頻発します。

 

そういった観点から、何かあっても固定概念に囚われず柔軟な対応が出来る人は総務課に向いているでしょう。設備面の話ばかりしていますが、人事などの面でも多くの人を採用する為、柔軟な対応力は必須となります。

 

医事課

医事課での勤務が向いている人は、コミュニケーション力があり、臨機応変な対応が出来る人!

医事課では何度も書いていますが、患者さんと直接関わることが多いです。その為、コミュニケーション力は必須となります。患者さんも人なので機械的に対応されるとあまり良い気持ちはしないでしょう。

病院には様々な患者さんが来ます。優しい患者さんも居ますが、理不尽なことを言ってきたりストレスをぶつけてくる方も居ます。そういった際にうまく切り抜けられる力があると良いでしょう。

どちらの能力も最初は無くとも、勤務していれば必ず付いてきます。今無いからといって勤務が向いていないということではありません。

 

病院で働くメリット

病院で働くメリットは、絶対に潰れない為安定していることです。何故潰れないかというと、世の中に病気やケガが無くならない限り収入が絶対に途絶えないからです。医療費の7割は国が負担する為、仮に患者さんが払えなくても7割は確実に回収が出来ます。また、病院の存在は人々が生きていくうえで必要不可欠の為、無くなることは確実にありません。(経営が悪化して潰れることが無いとは言えませんが・・)

勤務面においてのメリットは、利益を追求する仕事ではない為ノルマや営業活動が無いということです。これは公務員にも当てはまりますね。
また、社会貢献度の高さにおいては一般企業と比べ群を抜いていると言えるでしょう。未知のウイルスが現れた昨今では病院の存在が大きくフィーチャーされましたが、人々の生活に欠かせない仕事と改めて認識させられました。